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「疲れ」と「疲れに効く薬」・・・・
「あー疲れた」・・私達はしばしば口にします。では「疲れるということはどういうことですか」と問われると恐らく、現代の科学をしても確かな答えは出てこないと思います。
疲れる・・・筋肉が疲れる、眼が疲れる、精神的に疲れる・・・色々な「疲れ」があります。筋肉疲労は実体験として誰でもありますね。例えばビルの階段を1階2、3・・5階と登ると大腿の筋肉が重くなり挙がらなくなってきます。加えて「息切れ」もしてきますが、この「息切れ」はどうも大腿に起きている「疲れ」とは違うものでしょう。
よーし、それではビタミン剤、栄養ドリンクで活力を取り戻そう、と新聞・雑誌の広告を眺めていますと、「疲れに効く」として、何とかビタン、○リナミン、××ゴールド・・・と並んでおります。多くの人が飲み、沢山売れているらしい。中味を調べてみますと平凡なビタミン類にカフェイン、アルコール少々で似たりよったりです。ではドリンク類は疲れに効くのでしょうか?
私達の身体は外からエネルギー源として食物を摂りますが、これを身体の中で燃やしたり他の物質に造り変えるのにはビタミンが必要です。ビタミン類はエネルギーにはなりません。それは腕時計や自転車の潤滑油の役目であって、この油が無い機械はうまく動きませんが、だからといって腕時計が必要なのは1〜2滴の油であってヒシャクで油を注いだから腕時計が性能良く動くわけではありません。自転車だってバケツでチェーンに油を注いだらスピードアップしますか。絶対必要だがその量は決まっており、量が多くても全く意味がないのです。
ビタミンは身体の中でエネルギー源が具合よく燃焼し、他の生理学的事象がスムーズに行くように働く潤滑油なのです。もし、広告のいうごとくドリンク類で「疲れ」をとれるなら、たっぷり食事を摂りドリンク・・・ビタミンを飲んで眠らず仕事を続けることが出来るはずです。ところが現実は不可能です。必要な睡眠と休養(肉体的、精神的な)だけが「疲れ」を癒す唯一の方法でしょう。
「疲れ」とは何か?もよく判らない現在にあって、それに「効く」というのも乱暴な表現だし、それを信じて買って飲む人もオメデタイと思います。少し冷静に眺めていますと他にもオカシイものがありますよ。日焼け、シミ、ソバカスにビタミン○○飲んで色白(美白)になりましょう・・・なんてありますが皮膚のメラニン色素が減少し色白になるなら髪の毛はなぜ白髪にならないのでしょうかねぇ。「点眼するとスーッと眼の疲れがとれる目薬?」・・・とても信じられません。
ビタミン類の中では摂り過ぎると副作用があるものもあります。ビタミンA,D,E,Kは注意しましょう。そもそも現代の日本で普通の食事をしてさえいれば栄養失調・ビタミン不足なんて人は居ませんよ。
「疲れをとる薬」は「不老長寿の薬」同様に存在しないのです。その分、美味しいものを食べて休養をとることが一番ですよ。
院長 菅家 元
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