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 ◆[院内だより7月号] 〜患者様の健康のために〜
 ◇院長より

保健医療と福祉医療について
ー後期高齢者医療制度を考えるー
 病と死は富める人にも貧しい人にも差別なく平等に訪れます。私達は病んだ時ぐらいは平等に最高の医療を受けたいですね。我国の医療制度は上の理想・・・万人に平等(受益も負担も含めて)でしょうか? 以上の「前おき」を心に留めて以下の話題を読んで下さい。
 私達は病気になった場合に備えて「医療保険」に加入します。これには大別して三種あります。
(1) 民間の保険・・・加入に際して次の様な審査があります。年齢・・・あとどの位平均余命があるか。持病・・・血圧・糖尿病などの有無。病気の既往・・・癌・結核・事故など、保険でカバーする期間などの他に自然災害や戦争の場合など・・・細かな条件を計算?して「会社が損をしない様に」保険料を決めます。例えば、年齢、重病罹患中なら加入はできません。即ち加入に際し選別(差別)があります。
(2) 社会保険(社保)・・・多くはサラリーマンが加入している「会社の保険」です。入社の際は健康な人を選んで入社させ(即ち選別(差別)があります)、退職までの「会社の歯車」として無事に勤めてくれるようカバーします。民間の保険加入より審査基準もゆるやかです。しかし停年・退職・・・さあこれから病気になろうかという年令になると・・・国民健康保険(国保)に押し付けてしまいますから国保は社保より高齢者・病人を多くかかえ「赤字」になるのは当然でしょう。一つ奇妙な点があります。社保の保険料は収入により多少の差はありますが年齢差無く全員同じ、かつ独身者も扶養者を有する人も同じ保険料です。被保険者本人以外の扶養者は加入審査はありません。皆さん気づいていました? 独身の被保険者は割高になります。旦那さんが加入していれば女房・子供の保険料は無料だ、なんて「保険」聞いたことありませんねえ。それでもやっていける位「社保」は裕福でもあるのです。
(3) 国民健康保険(国保)では如何でしょうか
 国保への加入は保険料を納めれば即日加入できます。何の審査もありません。選別(差別)がありません。例えば不幸にも会社在職中から長患いして現在は意識もなく、余命いくばくとゆう状態で退職の日を迎えたとします。次の「保険」はどうします。
 民間の保険・・・受け入れません。社保・・・雇用しません。・・・従って加入できません。しかし、国保なら加入できます。保険料も特に加算されません。こんな「保険」どこにあるでしょうか?これは「福祉」と呼ぶべきでしょう。
 以上の如く国保の保険料の収支・損益を前二者と同じ基点から整合性を持たせようとしても無理があります。
 理想論を述べれば国民全員・・・赤ちゃんからお年寄り、会社員・自営業・自由業もすべて同じ保険、いや福祉医療制度にてカバーされるのが望ましいのですが、先にちょっと触れたように社保関係の狭量さなど複雑な問題があって一向に話がまとまりません。
 後期高齢者医療制度は75才以上を有無を言わさず同一の医療(保険)制度に組み込んでしまうことになりました。大会社の社長も横丁のご隠居も同じ保険制度に加入する・・・ということは・・・先に述べた国民全員同一医療制度の第一歩と受け取れなくもないでしょう。この年令を60→30才と拡大していけばの話ですが・・・。
後期高齢者医療制度・・・ウバ捨て山制度!!なんて興奮しないでちょっと冷静に「政治」を見守ってみませんか。与党も野党もいいかげんな「その場のがれ」のことばかり言っていますなあ・・・。

院 長




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