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サプリメントと広告の魔術
テレビのCMを見ていましたら、「OOの軟骨のエキスの××を服用すると全身の軟骨が補強され階段の上り下り、腰痛の軽減になります」と宣伝しておりました。OOの軟骨を食べたら、それが人の身体の軟骨になるのでしょうか?牛肉を食べたら、あなたの筋肉がモリモリになるでしょうか?この理屈が通るなら輸血の替りに血液を飲んで済むことになります。そんなバカなことある訳ないでしょう。
私達人間(動物も同じく)が摂取した食物は唾液、胃液、胆汁、膵液の酵素や時には細菌の助けも借りて全て極限まで分解され、消化管(腸)より必要な物のみ吸収されます。
この「栄養の元」は主に肝臓等を経て、グリコーゲン、コレステロールなどに形を変え、あるいはエネルギーとして消費されます。骨髄では血液が造られ、カルシウムは造骨細胞の助けで骨になります。
一言でまとめれば、何を食べようが食物は一旦原材料とは異なる極限の形に分解されてしまいます。各個体(人、動物)は、消化管を通して自身に必要な物質を再吸収して、自身の身体を創り出すのです。
少し話題を変えて、牛を思い出して下さい。牛は草しか食べません。それなのに美味しい肉、牛乳、更には自らの身体を覆う皮ふなどを創り出します。コアラに至っては生涯一種類のユーカリの葉しか食べませんが、それで身体の全てを創り出します。改めて考えると不思議ですね。彼らは固有の酵素や細菌を利用して植物から手品のように蛋白質や脂肪を創ります。深海に棲むある種の生物は硫黄を生きるのに利用しているから驚きです。
話がそれましたので元にもどします。以上から、人も動物も摂取したものを右から左へと利用している訳ではありません。でも、このムードを利用してサプリメントの広告をするのはいかがなものかと思います。テレビの画面を目を凝らして見てごらんなさい。小さい字で「あくまで使用者の感想であり、実証されたものではありません。」・・・この種の広告に必ずついています。「語るに落ちる」というものでしょう。
院 長
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