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 ◆[院内だより9月号] 〜患者様の健康のために〜
 ◇院長より

コレステロールについて

 “院内だより”もいつも病気の話や固苦しい話ばかりでは肩こりしますので、今回は先月お約梅雨のような夏が過ぎ、やっと秋らしくなってきました。インフルエンザにかかりませんようお祈りしております。
 今日はコレステロールについて考えてみましょう。
[前おき]
 その前に、皆様は血液とは何でしょうかと聞かれたら、どんな答えを返せますか? 「血液は栄養を全身に配ります。赤血球、白血球が含まれ、前者は酸素の運び役、後者は体内に侵入してきたばい菌やウイルスをやっつける役をしています。血小板は止血作用があります…等々」この位答えられれば一般常識として充分と思います。しかし近年、誰でも口にするコレステロールについては、どの位の知識と理解があるでしょうか? そこでお聞きします。
1. コレステロールとは何ですか?
2. 何から造られますか?
3. 身体の中でどんな仕事をするのでしょうか?
4. コレステロール値が高いことが悪いことと言われていますが、では低い値なら良い(悪い)のですか?
以上四つの質問について、多くの方は一つも答えられないのではないでしょうか。はっきり言えばコレステロールについて何も知らずにコレステロールの値の上下に振り回されていませんか? 少なくともコレステロールに対して、前述の血液に抱く程の知識を持ち合わせれば無駄な服薬や余計な心配が減らせるのに、と思うのです。
[本題]
@. コレステロールは脂肪(あぶら)であり、水に溶けやすい形で血中に存在します。
A. 卵黄、レバー、肉などの動物性食品に含まれ、これを原料として体内で合成されます。
B. コレステロールの役割は副腎皮質ホルモン、性ホルモンや胆汁の原料、細胞膜の構成などと、人体に欠くことのできぬ重要物質です。
C. コレステロールが足りなければ上の3に述べてあるように、我々の生存、発育すべてに重大な障害が生じます。
D. 高コレステロールは時に他の脂肪と血管壁に沈着して血管腔が狭くなり(アテローム型動脈硬化症)心筋梗塞、脳梗塞などの原因となります。
 なあ〜んだ、世間にて騒がれている話題はDの一点だけでコレステロールの持つ多くの大事な役割には無知で、一部のマイナスの点についてのみ大きくとり上げられているのです。更に付け加えれば、コレステロール高値のみで動脈硬化症が起こる訳ではなく、高血圧、糖尿病、加齢、遺伝など色々な条件が揃って初めて発症してくるのです。
[追記]
血中コレステロールの正常値については170〜220くらいと推奨されておりましたが現時点まではっきりとした結論は出ておりません。外国のデータをそのまま日本人に当てはめたとか、推奨値を決めた先生達が抗コレステロールの薬を造っている会社から研究費を提供されていた、などという問題が出てまいりました(研究の中立性の疑惑)。最近、血中コレステロールの特に最高許容値が見直され、220から240に改められたところ、抗コレステロール薬の売り上げが数百億円も減った事実があります。また、最高値を220に設置しますと閉経後の日本女性では実に4割は高コレステロール群に入ってしまうという事実もあります。以上をふまえ、近頃は一律にコレステロール値をとり上げるのではなく、善玉と悪玉に分けて治療方針をすすめようという考え・・皆様ご存知ですね・・など反省と進歩が見られるのは良いことです。
[結論]
★ コレステロールは身体に欠かせない大切な物質である。
★ 高コレステロール症→動脈硬化症はコレステロールがもたらす一部の負の結果である。また高コレステロール症だけで発症する訳でもない。
[後記]
当耳鼻科で抗コレステロール薬を処方することは滅多にありませんが、時折、漫然と何年も服用している方を見掛けます。(特に昔の基準で服用している方)この一文があなたのコレステロール値を見直す機会になるとよいですね。

院長



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