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 ◆[院内だより2月号] 〜患者様の健康のために〜
 ◇院長より

方眼紙と人生

 毎年院内だより1月号には病気の話とは別の話題を取り上げることにしておりますが、今年はインフルエンザ騒ぎもあってマスクやうがいの話になってしまいました。そこで1月号に書く予定のお話しを2月号で述べたいと思います
 私が中学1〜2年の頃だったと記憶しておりますが、数学の先生が「君達100万という数を見たことある?」とおっしゃりながら、持参の1メートル四方の方眼紙を黒板にお張りになりました。そして「ここにある小さいマス目(1ミリ×1ミリ)は全部で100万個あるんだよ」とおっしゃいました。・・・私達はすっかり感心して100万個を眺めておりました。(ちなみに100万円は当時の宝くじの最高当選金額です。)
 続けて先生は「さて君たちがお金持ちで毎日100円ずつ貯金する都度このマス目を一つづつ埋めてゆき全部埋め終わったら1億円ためられるだろうかねぇ」とおっしゃいました。当時・・60余年も昔・・は100円は1万円位の価値があり(ラーメン・カレーライスが10円〜20円・・・父親の給料3〜4000円位でしたから)私たち13〜4歳の子供にとって毎日100円も貯金する金持ちを想像してしまいました。(鳩山さんは毎日50万か?)私達は0の数を間違えないようにくり返し計算して100円×100万=1億と「なります」と答えてしまいました。
 すると先生はニヤリと笑われて「それはダメだ、出来ないんだよ。君達100万日も生きると思う」とおっしゃいました。初めて我に返った私達は365×100年=36500日なんだ。100年生きても3万6千日かぁ。1000年生きても36万5千日で埋め尽くせません。目前の方眼紙のほんの片隅、1/30位のところを鉛筆で塗りつぶして「これが私達の一生だよ」と先生のお話は終わりました。
 先生は多額の貯金、大きな数字のトリックで皆を驚かせて人生何年生きるのかを忘れさせてしまったのでしょう。あるいは「人生短いのだよ」・・と教訓を話されたのかも知れませんが・・私はそんな深い意味はなかったと今は思っていますし、当時の私達の年令では気付く訳もなかったと思います。でも私にとってその後、大学入学、結婚、仕事、子供の誕生、病気などの人生の節目毎に少々意味は違いますがトラウマの様にこの方眼紙カレンダーが甦えるのです。
私が許されて平均寿命のあと5年生きながらえても1800余日しかありません。方眼紙カレンダーでは1cm幅で18cm、いや半分は寝ているから実質9cmなんて考えています。どうですか?1日が貴重に思えてくるでしょう?
 私の娘・孫達は遠くに住んでいて年に4〜5回は遊びに来ますが、あと15〜20回逢うと終わりか、なんて思うこともあります。
 皆様どうぞ1日1日を大切にお過ごし下さい。
 年頭に当り強く祈念する次第です。  

 

院長



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