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 ◆[院内だより9月号] 〜患者様の健康のために〜
 ◇院長より

授乳中に使用してはいけない薬について

 外来で診察しておりますと椅子に座るや否や私が何も聞かぬうちに「私、妊娠しているんです。」と言う患者さんがいます。一人や二人ではありません。
診察→治療→投薬→妊娠中→「身体に悪い薬をもらっては困る」と一瞬の思考回路が手に取るように分かり、また近頃の世の風潮もうかがえて興味深いです。耳鼻科へ受診したのですから先ず耳鼻科の訴えを述べ、次いで持病、例えば糖尿、アレルギーなど、そして妊娠の話に進むのが普通の流れでしょうが、「妊娠と薬害」のことで頭がいっぱいなんでしょうね。
「妊娠と薬害」はしばしば話題になり、マスコミなど多方面で取り上げているのでかえって妊娠中の女性を必要以上に不安にさせているように思います。妊娠中に使用しても差し支えない薬の情報を得る手段について、以前当院内だよりに書きました。今回も書いてあります。・・・以上ここまで前置きです。
 今回はその次に気がかりなこと「授乳中のくすりの使用について」述べてみます。これもまた、妊娠中の薬の心配に劣らぬくらい授乳中のお母さんの不安ごとです。そのため 出産直後は人工乳に切り替えてしまう母親も少なくないようです。
出産直後の母乳は赤ちゃんにとって免疫を含む極めて大切な成分を多く含んでいます。赤ちゃんに是非与えてほしいです。でも、あるアンケート調査によると「薬が母乳に出て子供に悪影響がでないか」「赤ちゃんのためなら必要な服薬を我慢するか」と不安を抱える母親が6割もいるという事実は無視できません。「薬と授乳」の問題についてもしっかりと正しい知識を得ることは重要です。
 結論を先に申せば・・・大部分の薬は問題ありません。
母乳へ回る量が少なく、それを赤ちゃんが飲み、腸から吸収する量は更に少ないのです。以前は母乳から赤ちゃんへ移行して有害か、と記されていた多くの薬は最近の報告では大半は問題なしとされております。
 では、正確な情報を知るにはどうすればよいでしょう? 主治医に聞くのが一番ですが私は下記のホームページを利用しております。(妊娠中と授乳中両方について載っています)しかし全ての薬剤の情報が載っているとは限りません。内容も時折改められておりますから留意してください。
詳細については医師にお聞きください。以下におおよそについて挙げてみました。

授乳中に使用しても差し支えのないくすり・・・

●抗生剤・抗菌剤 ●抗ウイルス剤(タミフルなど) ●高コレステロールの治療薬
●抗アレルギー剤(ジルテック・ポララミン・クラリチン・リザベンなど) 
●頭痛薬(エルゴタミン除く) ●降圧剤・利尿剤 ●風邪薬 ●副腎ホルモン(ステロイド)

授乳中に使用してはいけないくすり・・・

●ほとんどの抗癌剤 ●麻薬(モルヒネ・コカイン) ●ある種のホルモン剤

問い合わせ先
国立成育医療センター内「妊娠と薬情報センター」
TEL 03-5494-7845
ホームページ(http://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html

院長



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